玉掛けの選び方

今回のテーマは、玉掛け用具の選定についてです。

玉掛けの際、安全に作業するには、適切な吊り具を使用しなければなりません。

私なりに下記に必要だと思われる諸条件をお伝えします。

玉掛け作業をする環境の確認(屋内・屋外・水中など)

屋内・屋外では吊り具の選択肢は様々(ワイヤロープ・繊維スリング・チェーン等)となりますが、海水・水中では電蝕や錆の深耕がありますので、材質はステンレス製のワイヤロープや、チェーンが望ましいと思われます。また、常時屋外での使用にはメッキ加工されているワイヤロープもあります。

吊り荷の自重・形状(縦幅・横幅・高さ・奥行き)

吊り具には主にワイヤロープ・繊維スリング・チェーンがありますので、吊り荷を何で吊るか決めます。

例えば、製品をなるべく傷つけたくないなら繊維スリングが良いでしょう。安価な物が欲しいのであれば、比較的ワイヤロープにコストメリットがあると思います。特に重量物を吊りたいのであれば、チェーンをおすすめします。

そして、玉掛けの材質を決めた後、吊り荷の重さによって、ワイヤロープ・繊維スリング・チェーンの規格を選びます。

吊り方(玉掛けの本数・吊り角度)

吊り荷をどうやって吊りたいのかを確認します。玉掛けの本数は何本? くくって吊りたい? 吊り金具とジョイントさせて吊りたい?等

また、吊り角度については角度が60度以内が望ましいです。60度以上になると張力が外側へ働き始めるので危険です。上記をクリアできる様に玉掛けの長さを決めましょう。

吊り荷とのつなぎあわせ(ジョイントをどうするか?)

吊り荷と玉掛けとのつなぎあわせを確認します。吊り荷に玉掛けを直接巻き込むのか? 直接引っ掛けるのか? 若しくはフックやシャックルでつなぎあわせるのか?

動力機械(クレーンなど)と玉掛けのつなぎあわせの確認。直接、ワイヤロープで言えば玉(アイ)を入れ込むのか? 若しくは玉掛け用のリング等を入れ込むのか?

まとめ

玉掛け作業をする際、吊り具の選定は重要なポイントとなります。選び方を間違えてしまうと、安全な作業が出来ず、事故発生の原因にもなりかねません。

適材適所の吊り具を使用し、今日も一日ご安全に!