JIS規格ワイヤーとアウトワイヤーの違い

今回はJIS規格ワイヤーとアウト(OUT)ワイヤーの違いについて、私なりにお話し致します。

そもそもJIS規格とは何でしょう? 

JIS規格=日本産業規格(Japanese Industrial Standardsの略)であり、製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格の事です。

規格に準拠した製品は、品質管理や数値なども明確化されています。

一例として、玉掛用ワイヤーロープ選定の仕方に当てはめてみます。

JIS規格品のワイヤーロープでは、破断荷重が数値化されています(JIS G3525)

● ワイヤーロープ構成 6×24%

● ロープ径 9㎜ 裸 A種

●破断荷重:39.9KN

また、玉掛ワイヤーは安全率6倍以上と定められておりますので、

破断荷重÷6=制限使用荷重となりますので 39.9÷6=6.65KN 

トン(t)で換算すると 6.65×0.102=0.6783t  となり 約678kg荷物が吊れると判別できます。

ご参照・単位換算

単位換算 kNとtf

上記の様に、JIS規格品であれば、安全に使用できる荷重を設定できます。

アウト(OUT)ワイヤーについて

アウトとは、JIS規格品をイン(内側)・規格外品をアウト(外側)をイメージすると分かりやすいのではと思われます。

OUTワイヤーは、正式な規格に準拠しておらず、玉掛ワイヤーとして使用荷重を定めることが出来ません。よって使用不可となります。

但し、JIS規格品より比較的安価でありますので、荷物の固定や柵などの用途に使用されています。

まとめ

使用用途に応じて、ワイヤロープは使い分けしましょう。また、JIS規格以上のスペック品として認可されているものも玉掛用ワイヤーとして使用可能です。(NETIS登録品など)

ご安全に!