クレーン点検

玉掛作業をする際、重量物を移動させる機械装置として主にクレーンが使われます。

クレーンとは、荷を動力で用いて吊り上げ(人力によるものは含まない)、水平に運搬する事を目的とする機械装置(人力によるものを含む)の事を言います。

重量物の移動手段として非常に便利な装置ですが、安全に使用していくには、定期的に検査しなければなりません。

クレーンの定期自主検査

労働安全衛生法や厚生労働省令(クレーン等安全規則)にて定められています。

対象クレーン

  • 吊り上げ荷重0.5t以上全てのクレーン
  • 吊り上げ荷重0.5t以上全ての移動式クレーン
  • その他クレーンなど安全規則の適用を受けるデリック、エレベータ、建設用リフト及び簡易リフト

※吊り上げ荷重とはクレーンの構造と材料に応じて負荷させることができる最大の荷重となります(フックやバケット等、吊り具の質量も含みます)。

3t以上のクレーンについては、2年に1回、性能検査を行わなければなりません(検査証の有効期間が原則2年のため)。

検査者

事業者が指名する者

※検査員に法定の資格など必要ございませんが、専門知識を有する者を選任される方が望ましい。

※「定期自主検査者安全教育要領」(厚生労働省通達)に基づいた教育(定期自主検査者安全教育)を受けた方、若しくは、専門知識を有する外部への委託も可となります。 

定期自主検査のスパン

  • 年次点検 1年以内ごとに1回行う(1年以上使用しない場合は除外)
  • 3t以上のクレーンについては、2年に1回性能検査を行う。
  • 月例点検 1月以内ごとに1回行う。

定期自主点検の検査内容

年次点検

クレーンの構造部分・機械部分・電気部分の異常の有無

ワイヤロープまたは吊りチェーンの異常の有無

吊り具の異常の有無

基礎の異常の有無

荷重試験 ※例外あり

月例点検

過巻防止装置・その他の安全装置・過負荷警報装置その他の警報装置・ブレーキやクラッチなど異常の有無

ワイヤロープ及び吊りチェーンの損傷の有無

フック・グラブバケット等の吊り具の損傷の有無

配線・集電装置・配電盤・開閉器・コントローラーの異常の有無

ケーブルクレーンにあっては、メインロープやレールロープ、及びガイロープを緊結している部分の異常の有無並びにウインチの据付の状態

作業開始前点検

過巻防止装置・ブレーキ・クラッチ及びコントローラーの機能

ランウェイの上及びトロリが横行するレールの状態

ワイヤロープが通っている箇所の状態

点検記録の保存

年次・月例点検の検査記録は3年間保存しなければなりません。

まとめ

クレーンは重量物を移動させる事ができる利便性の高い装置ですが、決められた検査を怠り、損傷・消耗・劣化など気付かず使用していると、重大事故の原因となる可能性がございます。法律で定められた自主検査は必ず実施するようにしましょう。

また、異常が見つかった場合、使用を止め直ちに修理しなければなりません。故障を未然に防ぐ為にも定期点検は必ず行いましょう。

ご安全に!